シロアリ駆除・予防を業者に依頼した場合の費用相場は次の通りです。
- 中小企業:900〜1,600円/㎡
- 大手企業:2,000〜3,300円/㎡
一軒家の平均面積126.8㎡(約38坪)で計算した合計費用も算出しました。
- 中小企業:114,120〜202,880円
- 大手企業:253,600〜418,440円
ご自宅の場所や被害状況によっても費用は変動するため、詳細を知りたい場合はいくつかのシロアリ駆除業者に無料の見積もり調査を依頼しましょう。
この記事では、シロアリ駆除の費用相場や費用を安くする方法について解説していきます。
シロアリ駆除・予防(防除)の費用相場は?一軒家に換算した料金も紹介
シロアリ駆除を業者に依頼した場合の費用相場は次の通りです。
- 中小企業:900〜1,600円/㎡
- 大手企業:2,000〜3,300円/㎡
費用相場の算出方法:シロアリ駆除業者15社の費用を調べた結果から平均値を算出
一軒家の平均面積126.8㎡(約38坪)(※)で計算した合計費用も算出しました。
- 中小企業:114,120〜202,880円
- 大手企業:253,600〜418,440円
※住宅金融公庫が住宅ローン「フラット35」申込者に対して行った2018年の調査結果より
中小企業のシロアリ駆除費用相場は900〜1,600円/㎡
主にインターネットで集客を行なっている駆除業者や、地域に密着して個人経営をしている駆除業者は大手に比べて比較的安く依頼できます。
ただし中にはサービス品質が悪かったり、悪徳な駆除業者も紛れている可能性があるため注意が必要です。
見分けるための一つの指標として、「シロアリ駆除協会」に加入しているかは確認しておきましょう。
大手企業のシロアリ駆除費用相場は2,000〜3,300円/㎡
大手企業はサポート内容が手厚いほか、人件費も中小企業よりも高い傾向があるため、
中小企業と比較すると駆除費用がやや高額になります。
ただその分、サービスの品質やアフターサポートの充実度は申し分ないため、高い金額を払える方におすすめです。
実際にいくらかかった?シロアリ駆除業者に依頼した人に費用を聞いてみた
実際にシロアリ駆除を業者に依頼して行ったという人の駆除費用をいくつかご紹介します。
Aさん(島根県・女性)
- 家の大きさ:450㎡
- 依頼業社:住友林業
- 駆除費用の総額:55万円
Bさん(香川県・女性)
- 家の大きさ:25坪
- 依頼業社:株式会社コダマ
- 駆除費用の総額:33万円
Cさん(愛知県・男性)
- 家の大きさ:47坪
- 依頼業社:中部白蟻研究所
- 駆除費用の総額:10万円
Dさん(兵庫県・男性)
- 家の大きさ:60坪
- 依頼業社:ダスキン
- 駆除費用の総額:60万円
上記の例からも、相場から大きく外れていることはないことがわかります。
シロアリ駆除の費用が変わる条件
これまででご紹介した費用相場は、あくまで基本料金の相場であり、各種条件によって費用が変動します。
▼シロアリ駆除費用が変動する条件
- 対応地域
- 被害状況
- 建物の構造
- 施工方法(バリア工法・ベイト工法)
- 追加工事の必要有無
ここからはシロアリ駆除費用に影響する条件について解説していきます。
対応地域
東京や大阪などの大都市は単価相場が高くなる傾向があります。
シロアリ駆除にはどれだけ対応範囲が狭くても最低限必要な時間とお金がかかります。
施工単価が低すぎると赤字になってしまうため、「〜㎡までは一律××円」という最低価格を設定していたり、坪単価の設定が高くなっていたりするのです。
また九州など温暖な地域のシロアリ駆除費用の方が高くなる傾向もあります。
地域によって生息しているシロアリの種類が異なり、繁殖力が強いシロアリの方が駆除費用が高くなります。
日本で最も一般的なシロアリはヤマトシロアリですが、千葉県より西の海外線に沿って温暖な地域にはイエシロアリという種類のシロアリが存在しています。
イエシロアリは集団で生活をする・食欲が旺盛であるという習性から、被害が大きくなりやすく、駆除費用も高額になってしまうのです。
被害状況
シロアリの被害が大きければ大きいほど、同じ床面積であっても費用が加算されます。
シロアリ被害が大きいとシロアリの駆除だけでなく、建物の修繕をしなければなりません。柱の交換など大規模な工事が必要だと合計100万円以上の費用がかかるケースもあります。
建物の構造
建物の構造によってもシロアリ駆除費用は変動します。
通常のシロアリ駆除ができない建物構造の特徴は次の通りです。
- 床下が狭すぎて人が入れない
- タイル張りの浴室やトイレに被害がある
- 点検口がない
- 点検口から確認できない箇所がある(コンクリートで仕切られているなど)
床下の点検は点検口から入ってシロアリ被害を確認します。しかし中には点検口がなかったり、コンクリートで仕切られていて通れなかったりすることがあります。
その場合、点検口を新たに作る・コンクリートの仕切りを通れるように削るハツリ工事などが追加で必要になるため、追加料金が発生するのです。
施工方法(バリア工法・ベイト工法)
シロアリ駆除には、バリア工法とベイト工法という2つの方法が存在し、それぞれ費用が異なります。
- バリア工法:床下に入って薬剤や消毒液を散布する方法で1,000〜3,000円/㎡が相場
- ベイト工法:ベイト剤(毒餌)を建物の周辺に埋めて巣ごと駆除する方法でバリア工法よりも高額
バリア工法は床下に入って、薬剤や消毒液を散布する方法を指し、最も一般的なシロアリ駆除方法です。
費用相場が安いことが特徴ですが、小さな子供やペットへの影響が心配な場合や、床下にどうしても入れない場合はベイト工法に切り替えます。
ベイト工法はベイト剤(毒餌)を地面に埋めて、餌を仲間に分け与えるというシロアリの習性を利用して巣全体へ影響を与えることができます。
バリア工法よりも建物や人・環境への安全性が高いメリットがある一方で、費用相場もバリア工法の2〜3倍かかります。
またベイト工法は毒餌の定期的な点検が必要になり、継続的に点検費用がかかることも留意しておきたいポイント。
どちらの方法が適切なのかは状況によって異なるため、駆除業者に相談してみましょう。
追加工事の必要有無
シロアリ駆除施工を行った後に、予防のための工事をすると追加料金がかかります。
例えば、床下の湿度を下げるために床下換気扇や撹拌型送風機を設置した場合、10〜20万円程度の取り付け費用がかかります。
必ずしもシロアリ駆除業者に依頼する必要はなく、他の業者に依頼することも可能です。
シロアリ駆除・予防の費用に関する注意点
シロアリ駆除費用は決して安いものではないため、慎重に進めなければなりません。
駆除業者には悪徳な業者も紛れているため、次のポイントを確認するようにしましょう。
- 追加・別途費用の有無
- 保証の有無
- 事前調査の徹底度
- 悪質な抱き合わせ商法
追加・別途費用の有無
シロアリ駆除業者の中には安く見積もりを出した上で、追加費用として清掃・消毒代や交通費、駐車場代などを請求するケースがあります。
見積もりを提示された際に、他に追加されうる料金が無いかは必ず確認しておきましょう。
補償の有無
シロアリ駆除は再発の可能性があるため、保証期間がついている業者が安心です。中には雑な対応をして駆除が完了しきっていないのに、保証期間がついていないため対応してくれないなんてこともあります。
特に注意したいのは、一見保証があるように見えて実際は履行がされないケース。細かく見ると様々な条件を設定してあり、ほとんどが保証対象外という可能性もあります。
補償の有無や期間はもちろん、対象外になる条件は何かもしっかり確認しておきましょう。
事前調査の徹底度
シロアリ被害を正確に見積もるためには、徹底した事前調査が必要です。
なぜなら被害箇所を1箇所でも見逃してしまうと、シロアリ駆除を完遂できずすぐに再発することにつながってしまうためです。
床下に潜らず、被害箇所のみを軽く見るだけで見積もりを提示してくる駆除業者には注意が必要です。
悪質な抱き合わせ商法
シロアリ防除工事と一緒に、床下調湿剤や床下換気扇などの設置を勧める「抱き合わせ商法」には注意が必要です。
「床下の湿気が多いため、換気扇をつけた方がいい」という営業トークをしてくることが多いのですが、本当に換気扇が必要なケースはそこまで多くありません。
床下対策が必要なケースは下記です。
- 周囲の家に比べて敷地が低い
- 地下水位が低い
- 床下の土壌が敷地よりも低い
- 水田や湿地を造成した土地である
- 床下空間の高さが足りない
- 増築している
- 基礎の通気が妨げられている
- 住宅密集地で隣の家との距離が近い
- 床下に雨水が入り込んだことがある
- 配管からの水漏れ・雨漏りがある
上記に当てはまらない場合は、床下湿気対策をする必要性は低いと言えます。
もし心配な場合は、その場で契約をせず、他の駆除業者にも湿気対策の必要性を聞いてみるといいでしょう。
また換気扇の価格にも注意が必要です。30坪程度の一軒家であれば、床下換気扇は2〜4代あれば十分で、施工価格は10〜30万円ほどになります。もしそれ以上の金額を提示されたら注意が必要です。
シロアリ駆除の費用を安くする方法
シロアリ駆除の費用を安くするためには、以下の方法があります。
- 自分でシロアリ駆除をする
- 確定申告をする
- 複数の業者の見積もりをとる
自分でシロアリ駆除をする
自分でシロアリ駆除をすれば、多少金額を安くすることができます。
ただし一般の方が自分でシロアリ駆除を行うのはあまり現実的ではありません。
まず床下の作業を行うことは難易度が高く、怪我の恐れもあります。
またシロアリ駆除を床下で行うには下記のように揃えるものが多く、購入品によっては業者に依頼する価格と変わらなくなってしまう可能性もあります。
▼シロアリ駆除を自分でする場合の必要品
- 薬剤(木部用)
- 薬剤(土壌用)
- 噴射器
- マスク・ゴーグルなど着衣
- 電動ドリル
※木部用のみ・土壌用のみだとシロアリを駆除しきれず、かえって被害を拡大してしまう可能性があるため、両方用意が必要です。
建物の外に毒餌をおくベイト工法の場合も同様で、市販商品は細かくセットしないとシロアリの抜け道ができてしまいます。
確定申告をする
シロアリによる被害は所得税法施行令第9条「害虫、その他の生物による異常な災害」に該当し、その修繕や駆除に要した費用は雑損控除の対象になります。
▼雑損控除の計算方法
- 損失金額−保険等から保障される金額−5万円
- 損失金額−保険等から補償される金額−(総所得金額×10%)
控除できる金額や雑損控除は年末調整ができないため、確定申告が必要です。
▼必要書類
- シロアリ駆除や被害修復にかかった領収書
- 被害に遭ったと認められる証明書(施工完了書)
- 損害額の明細
- 源泉徴収票(サラリーマンのみ)
- 所得税確定申告の控え
注意したいのは、薬剤散布をして予防措置を講じるための費用は控除の対象にならないこと。また雑損控除の対象になるのは生活に必要な住宅や家具、衣類等のみのため、別荘などは対象外になってしまいます。
複数の業者の見積もりをとる
シロアリ駆除業者の見積もりは必ず2〜3社取ることをおすすめします。
シロアリ駆除業者によって、見積もりの内訳が異なります。
公式HPに掲載されている価格で比較して安い業者に依頼しても、追加料金が加算されて合計費用は別の業者の方が安いケースもあり得るのです。
A社 | B社 | |
基本料金 | 1,000円×120㎡=120,000円 | 1,200円×120㎡=144,000円 |
諸経費 | 10,000円 | なし |
玄関費用 | 30,000円 | なし |
合計費用 | 150,000円 | 144,000円 |
複数見積もりを取ることは、べらぼうに高い見積もりを提示してくる悪徳業者を見抜くためにも必要です。
少し手間はかかりますが、必ず2〜3社見積もりを取るようにしましょう。
シロアリ駆除費用が安いおすすめの駆除業者
最後にシロアリ駆除の費用が比較的安く、コストパフォーマンスがいいシロアリ駆除業者をご紹介します。
シロアリ110番
シロアリ110番はシェアリングテクノロジー株式会社が運営するシロアリ専門の駆除業者です。
▼特徴
- 長年の実績から状況に応じた方法を熟知
- 5年保証でアフターサポートも充実
シロアリ駆除のプロであるシロアリ防除施工士が作業を担当し、薬剤もシロアリ対策協会が指定したもののみを利用しています。
また5年間の長期保証があるため、もし再発をしてしまった場合にも安心です。
費用 | 1,200円/㎡ |
対応エリア | 日本全国 |
対応時間 | 24時間365日 |
シロアリ駆除のキャッツ
シロアリ駆除のキャッツは、株式会社キャッツが運営するシロアリ駆除業者で、
創業48年の老舗業者です。
▼特徴
- アフターサービス5年間保証
- シロアリの生態や建物の構造も熟知
料金が880円/㎡と業界最安値にも関わらず、保証が5年間+年1回の定期点検もついているため、非常にコストパフォーマンスが高いサービスといえます。
シロアリの生態はもちろん、建物の構造にも詳しく、構造に合った的確な処理をしてくれます。
費用 | 880円/㎡ |
対応エリア | 日本全国 |
対応時間 | 24時間365日 |
ダスキン
ダスキンは白アリ駆除専門の業者です。
▼特徴
- 防除効果5年間と手厚い補償
- 社内ライセンスを取得した作業責任者のみが作業
バリア工法を主に利用し、防除効果5年間の保証がついています。保証期間中に万が一白アリが発生しても再サービスを無償で行ってくれます。
ダスキンは社内でライセンス制度を作っており、そのライセンスを取得した人のみが駆除対応にあたれます。
ライセンスは3年に一度更新を行っており、常に最新の知識を習得しています。
価格面は他に比べて少し高いですが、手厚いサポートを求める場合はおすすめです。
費用 | ステーション設置料:建物外周1mあたり4,092円(初月) ステーション設置料・管理料:建物外周1mあたり132円(2ヶ月目以降) |
対応エリア | 日本全国 |
対応時間 | 24時間365日 |
※DDuet会員ならシロアリ駆除サービスが定期サービス初回のみ11,000円OFFの割引特典があります。
